小学生のグループ指導での1コマです。
A 君は、カッコイイ男になりたいと思っていました。椅子に足をかけてグループの先生や友達を威嚇するような態度やことばをかけることもありました。しかし、順番決めの「じゃんけん」のような場面はめっぽう弱く、いつも負けて最後でした。「ちくしょう!また最後か!」と吐き捨てる様に言うことが続きました。
ある日、B 子さんが終わりの会で「今日は A 君が一番先に発表したらいいと思います。いつもじゃんけんで負けてかわいそうです」と提案したのです。その瞬間みんなから拍手が!A 君は照れ臭そうに「なんだよ!しょうがないなぁ、(1番に)やってやるか」と言いました。
本当はとても嬉しかったのでしょう。その日を境に、A 君は少しずつ変わり始めました。自分の行動を意識する様になったのです。「先生、本当のカッコイイ男ってどんなだ?」と聞いてくることも……。そしてみんなが楽しみにしていたクリスマスパーティーの日、A君はゲーム機を持って来ました。スタッフが「ゲーム機はグループ活動中は使えないよ」と言うと、「違うよ、この中に入っている音楽をパーティーでみんなに聞かせたいんだ」と言いました。そして、パーティーの間、ちゃんと音量も調節して BGM を流してくれました。周りの人に受け入れられて、認められて、人は初めて変われると実感したキラリンです。(スタッフ 新原 )