子ども達が何かに夢中になっている時や表情豊かに感情表現している時などに「瞳がキラキラしているね」と周囲の大人は感じますが、指導中、まさにその瞬間に出会うことがあります。
幼児の指導では手先を使う活動をたくさん行います。クレヨンや鉛筆、はさみ、のり、箸などをスムーズに扱えるようにすることが目的ですが、大切なことは子ども達自身が「おもしろそうだな、やってみたいな」と思うことです。そういった課題にはあまり興味が無く楽しい遊びとしての経験が少なかったのかなという子どももいれば
「僕、できないから嫌だ」と初めから拒否モードの子どももいます。
一人ひとりの子どもの様子を見ながらいかに楽しく、本人のやる気を引き出せるかが私達の仕事になってきます。月初めに作るカレンダーの色塗りや、運筆線のなぞりに苦戦していたS君。「難しそうだなぁ」となかなか手をつけられません。そこで
「ここは先生が手伝ってあげるね。でも、こうやってやるとオニの眉毛と牙みたいでしょ?」とスモールステップを示すと、しばらく無言で考えていましたが「わかった、やってみる」と一生懸命に描き、「できた!」の笑顔は最高でした。(スタッフ 岡 純子)