笑顔がかわいく工作が大好きな A 君は、年少の年齢で初めて出会った時、少し身体に触れただけでくすぐったがったり、粘土や絵具・水などであそぶことを極端に嫌がったりするお子さんでした。不安になったり疲れたりすると過剰に動き回ってしまう様子もありました。自分の中から溢れてくる不快な感情や感覚に翻弄されているように見えました。
そんな A 君ですが、運動課題に段階的に取り組んでいく中で、だんだんと触ること、触られることに挑戦する気持ちが育ってきました。そして昨年度の終わりごろ、フトゥーロでは、粘土遊びや絵具遊びに少しずつ取り組めるようになっていました。今年度に入ってからは、普段通っている園でも泥んこ遊びに興じたり背の高い遊具に挑戦したり、困った時に先生に SOS を出すこともできるようになってきたとお聞きすることができました。
フトゥーロでの指導中も、少し混乱したり疲れたりしてくると、「先生、隣にいて」「僕、暑くって疲れちゃったんだ」などと自分の感覚を感じてことばで表現してくれるようになってきましたし、「マッサージしてほしい」「(一人で)お絵描きできる?」と、今の状態を解決するための手立ても周囲に訴えられるようになってきました。目に見えない感覚を感じたり表現したりすることは大人でも難しいですよね。
一回り大きくなった A 君にキラリンですvv
(スタッフ 森安 裕江 フトゥーロ通信2020年度2号より再掲)